中国で最も利用されているAPP
先日、中国のデジタルリサーチ企業易观智库が2015年3月のAPP利用ランキングTop200を発表しました。中国のスマホユーザー数は約4~5億人と言われていますので、このランキングを見ると、中国で何が流行っているのかを把握することができると思います。
最も利用されているAPPはWechat(微信)、月間アクティブユーザーは4億人
※ランキング全てを見たい方は、こちらで確認下さい。
今回のランキングで1位だったのは、Tencentが提供するメッセージアプリの「Wechat(微信)」でした。アクティブユーザー数は4億人を超えており、スマホユーザーのほとんどの人がこのアプリを使っているのではないでしょうか。2位以下のアクティブユーザー数を見ると、ユーザー数が多い中国でも、如何に人気があるかわかると思います。
中国の人と連絡先を交換することがある人は、必ずアプリをインストールし、アカウントを作成しておきましょう。電話番号よりも先に聞かれることがあります。
国産アプリとBATの強さ
また、Top10のアプリをみて感じるのが、全て国産のアプリであること、Tencent、Baidu、Alibabaという3大企業の強さでした。
まず、国産アプリの強さについてですが、日本で同様のランキングがあった場合、国産のアプリだけで上位を独占するということはないのではないでしょうか。ちなみに、発表されたTop200のAPP全てをみても、90%以上は国産アプリでした。
ご存知のように、中国政府は、Webサイトへのアクセスを規制していますので、APPにおいても海外にサーバがあるようなものは利用できません。ただ、Facebookなどにアクセスする方法もあるので、絶対に利用できないということではないのですが、普通は利用しやすい国産サービスを選びます。
これは政府による情報統制という面は強いと思いますが、国内企業を育てるという点では、かなり成功しているのではないかと思います。海外で有名なサービスやゲームも同様なものがあるので、中国ユーザーも特に不満がないのではないでしょうか。慣れているだけかもしれませんが。
また、中国の3大IT企業といえば、BATと呼ばれる、Baidu、Alibaba、Tencent ですが、Top10全てのアプリ彼らが関わっているものです。独占ではないですけど、寡占状態ではあると思います。既に特定の分野にだけ強いという状況ではないですね。
Weibo(微博)はどうなった? まだ人気はあるの?
中国のソーシャルメディアとして、隆盛を誇った新浪Weibo(微博)は知っている方も多いと思いますが、今回のランキングでは、Top10に入っていませので、2年前ぐらいの勢いをしってる人からすると、Weiboは既におわってしまったと感じる人もいると思います。
大丈夫です(?)、Weiboはまだ人気です。今回のランキングでも11位にランクインしました。アクティブユーザー数も8400万人ですので、まだまだ巨大メディアですね。
先日、新浪は15年Q1の業績発表をしましたが、そのときは、アクティブユーザー数は1.9億人でした。今回はAPPだけのランキングなので、新浪発表の数字が多いのは当然だと思いますが、ちょっと水増ししているのかなと思ってしまいました。
その他に気になるところでは、日本で大人気の「LINE」が91位でした。VPNなどを使わないと利用できないんですけど、アクティブユーザー数も約1000万人でした。留学生とかが使うのかもしれませんが、かなり数字が多いので、中国でも使っているんですかね。
一時期、流行ったLINE乗っ取りによる詐欺行為は、中国で行われているというニュースをみた記憶がありますが、さすがに何万人はいないですよね。