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中国DSP広告、プラットフォームランキング

インターネットプロモーションの設計をするとき、中国においてもDSP広告の利用は一般的となっています。ただ、他サービスと同様、日系や欧米系の企業は進出しているのですが、市場規模の大半は中国企業で独占されている状況です。

日本人からすると、安心度があるのは、名前を知っている企業のサービスになるのですが、業界全体を理解していると選択肢も広がりますし、知っているサービスの選択する理由もはっきりとするので社内でしょうか。そこで、今回は中国のDSP業界の概況を紹介します。


中国RTB業界のカオスマップ

下図は『RTB China』が作成している中国RTB業界のカオスマップです。中国のRTBマップは、『RTB China』のものを加工しているケースが多いと思います。

 

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http://www.rtbchina.com/china-display-ad-tech-ecosystem
 
RTB全体を表現した図ですが、今回、注目して欲しいのは左上の『DSP』のところです。広告代理店やマーケターの方が関わるのは、この部分のが多いと思います。(※一番下の『DSPAN』もあるかも)その中を見ると、知っているサービスがあると思いますが、大部分は、見たことがないロゴではないでしょうか。

情報のキャッチアップが早いWeb業界の経験がある方ほど、「何か怪しそうだな、信用できるのかな」と感じるかもしれませんが、ほとんどサービスは、非常に大きな会社が運営しています。



2015年Q1、DSPランキングからみる国産サービスの強さ

下図は中国のリアルタイム広告検索エンジンを運営する『Adbug』が発表した2015年Q1のDSPランキングです。※『Adbug』のサービスも面白いのですが、今回はスルーします。

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※ランキング全て
http://www.199it.com/archives/336576.html

独自の指標でランキングしているので、単純に取引金額ではないのですが、『Adchina.com』 が圧倒的な強さで、上位陣は中国系で独占されていますね。ちなみにサービスを運営するAdchinaは、今年の1月に、Alibabaが経営権をもつ株主になっており、Alibabaの他サービスとあわせて、さらなる成長が確実視されています。

ということで、DSPに関しても、やはり中国は国産サービスが強いです。ただし、ターゲット精度やプラットフォームの使い勝手など、DSPは選ぶ要素がいくつかあるので、単純に取引額が多いところがいいとは限らないのですよね。

あと、この分野に関してということではないですが、API開放に積極的な海外メディアを想定してサービス設計をしている外資系企業は、中国市場では、海外ほどサービス精度をあげれないようで、そうなると細かい品質よりもという話になるのかもしれません。

私は国産のサービスを使ったことがあるのですが、中国独自のサービスがあって面白いなと思うところがありました。この部分については改めて紹介させてもらいます。