中国Webマーケティング情報を発信するブログ

中国のWebマーケティングに関する情報やツールの紹介をしています

中国インターネット、モバイル向け広告について

中国ではスマートフォンを中心に、モバイルデバイスを利用したインターネットユーザーは約5.2億人と言われています。

日本でも同じだと思いますが、多くのユーザーは、日常的にインターネットにアクセスするのはスマートフォンを利用という感じです。

PCは職場で利用するものといった傾向があると思います。アクセスデータなどをみていても、休日はPCでのアクセス数は大きく減少しますが、スマートフォンからのアクセスはあまり変わりません。

このような状況から、コンシューマー向けビジネスを展開する企業にとっては、スマートフォン利用者に対するアプローチは最重要になっているのではないでしょうか。そこで、今回は中国市場での、モバイルデバイス向けの広告についての内容となります。

 

中国でのネット広告の概念について

今回は参考データとして、モバイルデータの取り扱いをしているTalkingData社が発行している「2015 移动广告行业报告」を利用します。

資料の詳細をする前に、中国のネット広告を説明するときの言葉について説明します。(おそらくこの説明がないと資料の意味がわからないと思うので)

中国では、ネット広告を説明する際に、「品牌広告」と「效果広告」という分類があります。今回紹介する資料でも、品牌広告」・「效果広告」・「精准营销」の3つの分類に分かれています。それぞれの概念を簡単に説明すると以下のようになります。

  • 品牌広告:従来のバナー広告のようにCPM、出稿時間によって契約する形の広告です。動画、静止画といった区別はありません。検索広告を含むCPCタイプの広告もこの中に入ることが多いです。(効果広告とされている場合もあります)

  • 効果広告:CPA形式の成果報酬型広告を表します。モバイルの場合は、インストールによる報酬などが多いと思います。

  • 精准营销:DMPを利用したターゲティング系により配信される広告を表します。(CPC形式の広告でもある気がしますが)一般的にターゲティング系の広告には、「精准」とう言葉が使われています。

モバイル向け広告、クリック数ランキング

前置きが長くなってしまいましたが、今回の本題である実際に利用されている広告について、2015年のデータでは以下のようになっています。

まずは、「クリック数 Top20」です。

f:id:sh_today:20160505172624p:plain

1位「glispa」、2位「InMobi」はアフィリエイト系の広告配信です。一昔前は中国のアフィリエイトは嘘だらけという印象でしたが、モバイル市場、ゲーム市場の拡大により大きな市場となっているようです。 

 

モバイル向け広告、総合力ランキング

続いて、「総合力 Top20」です。

f:id:sh_today:20160505173239p:plain

1位「腾讯社交广告」です。ユーザー数5億人を誇るWeixinやQQに配信できる広告なので、やはり1位ですね。

3位の「今日头条」は日本では馴染みがないかもしれませんが、ニュースアプリを中心としたビジネスで、日本でのSmartNewsやGunosyのようなイメージです。モバイル分野での成功企業の一つとされています。広告サイト配信先としても最適と思われているようです。

 以上となります。私が広告配信をしようとする場合も、Weixin、Weibo、今日头条、Baiduという感じなので、レポート結果は、まさに納得という感じでした。