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中国企業が利用するWebマーケティング手法

先日、中国のインターネット管理局といえるCNNICから、『第37次中国互联网络发展状况统计报告』(中国インターネット発展状況統計)が発表されました。

このレポートはCNNICから定期的発表されるもので、中国のインターネットに関するレポートの中で最も信頼できるものです。情報量も非常に豊富なので、興味がある人は原文を見てみると良いと思います。データや図が多いので、中国語がわからなくても、理解できるのではないかと思います。(原文)第37次中国互联网络发展状况统计报告

今回はこのレポートの中から、私が気になったものを紹介させて頂きます。

 
中国のインターネット人口は6.8億人

まずは最もわかりやすいデータのインターネット人口です。

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 順調に増加を続け、2015年12月時点では6.8億人を超えています。これでも普及率がやっと50%に達したところです。アメリカのインターネット人口(約2.3億人)を超えるといっていた頃が懐かしいです。

既に他国との差が大きすぎるので、特に感想もないですが、やはり市場としては大きいですね。ちなみに2位はインドになるようです。

 

中国企業が利用するWebマーケティング手法

次は本題となる中国企業が利用するWebマーケティング手法についてです。

下図は中国企業が利用するWebマーケティング手法の利用割合です。

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簡単に日本語にすると下記のような感じです。

  1. インスタントメッセンジャー:64.7%
  2. オンライン取引プラットフォーム:48.4%
  3. 検索エンジン:47.4%
  4. 電子メール:32.8%
  5. コンテンツマーケティング:32.8%
  6. ディスプレイ広告:28.1%
  7. Weiboマーケティング:24.7%

日本のマーケターの方からすると、このデータは意外に思う方は多いのではないでしょうか。日本ではWeiboマーケティングなどが注目されていますので、ソーシャルメディアマーケティングなどが、もっと高いと思ったのでは無いでしょうか。

このデータで注意して欲しいのは、決して中国でWeiboが流行っていないということではありません。実際に利用ユーザー数は非常に多いです。

 

ただし、B2Bを含む企業のマーケティングという点では、この結果は妥当で多くの中国企業のWebサイトにはインスタントメッセンジャー機能があります。交渉を基本とする中国ビジネスでは、インターネットであっても会話が重要となります。

基本戦略を考える日本企業では、メッセンジャー機能が導入されているケースが少ないですが、中国企業のサイトを見ると、大企業であっても導入されているケースはスクアなくありません。

中国国内でWebマーケティングされる場合は、是非、このデータに注目して、戦略や体制づくりをすると良いのではないでしょうか。Webサイトにチャット担当が必要というのは、中々考えてつかないですよね。

 

最後に、このデータからもう一つ思ったことは、中国のインターネットはBATの強さです。上位3つになっているインスタントメッセンジャーは『Tencent』(QQ)、オンライン取引プラットフォームは『Alibaba』、検索エンジンは『Baidu』ですよね。この状況は中々変わらないようです。