中国Webサイト、アクセス解析ツールは何をつかっている?
Webサイト運営において、アクセス解析をしていないケースはかなり少ないと思います。日本でアクセス解析ツールといえば、『Google Analytics』、『Adobe Analytics』、『Web Trends』などでしょうか。
中国のインターネット状況は、『Baidu』、『Weibo』といったように、グローバルとは異なり、国産サービスが非常に強いですが、アクセス解析ツールはどうでしょうか?
検索エンジンなどと同様に、「Google系のサービスは使えないんじゃないの」、「BaiduやAlibabaがツールを作っているんじゃないの」と予想される方も多いと思います。実際、Baiduでは、『百度统计』というアクセス解析ツールを無料で提供しており、『百度统计』を使ってみたいと言われることもあります。
今回は、中国のWebサイトで、どんなアクセス解析ツールが利用されているか調べてみました。
企業サイトで使われているアクセス解析ツールは?
アクセス解析ツールの利用について、統計データやレポートをみつけることができなかったので、今回は自力でデータを集めました。企業サイトの中でアクセスが多い、家電業界のサイトでチェックをしました。
下図は、Webサイトランキングサイト『ChinaZ』の家電デジタルカテゴリのランキングです。
上位15サイトには、ポータルサイトもありますが、Panasonic、Canonといった日本企業や、欧米系のPHILIPS、中国系のMidea、TCLなどがあるので、傾向を調べるのに最適ですね。
この15サイトを対象に、導入されているアクセス解析ツールを確認しました。(※ソースコードからわかるものだけです)結果は以下となります。
- 万维家电网(ea 3W):百度統計
- 奇珀网(7po):百度統計
- 中国家电网(cheaa.com):百度統計
- 松下电器中国官网(Panasonic):Google Analytics
- 美的官网(Midea):Google Analytics、百度統計
- 佳能中国官网(Canon):Adobe Analytics
- 索尼中国官网(Sony):Adobe Analytics
- 数码之家(MyDigit.cn):百度統計
- TCL集团官网(TCL):Google Analytics、百度統計
- 格力官网(GREE):Google Analytics、百度統計
- 智能电视网(ZNDS.com):百度統計、CNZZ
- 中国工业信息网:百度統計
- 艾肯家电网:百度統計
- 飞利浦中国官方网站(PHILIPS):Adobe Analytics
- 家电网:百度統計
中国企業も『百度統計』も利用、日系、欧米系は『Adobe Analytics』が人気
15サイトしか調べてないのですが、わかりやすい結果となりました。ポータル系サイトを含む、中国企業は、『百度統計』を使っていました。
一方、日系や欧米系は『Google Analytics』『Adobe Analytics』を利用しており、『百度統計』は利用していないようです。
これまで、『百度統計』は利用したことがほとんどなかったのですが、レポート内容をみると、『Google Analytics』に近い機能のようにみえました。中国企業では、標準的に利用するツールとなっているのかもしれないと思いました。
特に、『Google Analytics』、『Adobe Analytics』ともに、中国からレポート画面にアクセスすると、ものすごく遅いですし、全くアクセス出来ない時もあります。そのため、中国サイトだけに限定してアクセス解析をするのなら、『百度統計』は良いのかもしれません。